皆さんの家には犬か猫がいるでしょうか?
犬猫と共に暮らしている方なら1日にどれだけの数の犬猫が殺処分されているかくらいはご存じだと思います。
私の家には猫が2匹いて、両方とも死ぬ寸前でした。(一方は貰い手がいなければ捨てられ、一方は外で死にかけていた)
ペットブームも闇が深いです。
その原因の一端は安易に捨てる人間にあります。
ペットショップで売るために子犬子猫は生産され、その子犬子猫を生むためだけに生きている犬猫がいます。
そういうメス犬を引き取ったこともあります。
この辺のことは別のブログで書いているのであまり詳しくは書きませんが、少なくとも犬猫の殺処分数は公表されていますし、殺処分を減らそうという動きもあります。
では馬(競走馬&競走馬になれなかった馬)はどうでしょう?
記事の信頼性
▲記事の内容
無事に競走馬になれたあと
ブラック過ぎる競馬の世界
競馬の裏を知ってほしい
サラブレッドが競走馬になるまで
年間に生産されるサラブレッドの数は 約7000頭。
そのうち、天寿を全うできる馬は1%いるかいないかと言われています。
寿命が30年近くあるのに、寿命が尽きるまで生きることのできる馬はほんの一握りです。
毎年7000頭近くも生まれるサラブレッドが寿命まで生きていたら、世の中はサラブレッドだらけになってしまいます。
単純計算で10年で7万頭ということになりますからね。
サラブレッドは生まれたその瞬間から競走馬になるための人生が始まります。
運命は決まっています。
そして競走馬になるために訓練を積みます。
もし仮にサラブレッドが
- 「競走馬になりたくない❗️」
と思って暴れたり、言うことを聞かなければ屠殺されるだけです。
逆にきちんと訓練を受けたからといって、全ての馬が競走馬になれるわけではありません。
馬にも個性があり、生まれながらに気性が激しい馬もいます。
体質が弱い馬もいます。
他にも様々な要因がありますが、そういう馬はセリに上場されることなく競走馬になる道は絶たれることもあります。(そうでないこともある)
仮に、セリに上場されたとしても買い手が付かなければ絶たれます。(生産者が馬主となって走らせたりすることも多々あるそうです)
そのあとどうなるか❓️
屠殺です。
すぐ屠殺されて食べられるわけではありません。
少しの間は食用として育てられます。
その後は屠殺され、食べられます。
食べられるといっても、色々なパターンがあります。
人が食べることもあり得ますが、ペットフードに使われたり、動物園の動物の餌になったり、飼料として使われたりします。
この世に生を受けた瞬間から死と隣り合わせです。
7000頭のうちの何頭がこういう悲惨な運命を辿っているのかは不明です。
なぜなら公表されていないから。
まぁ新規登録数や登録抹消数を見ればなんとなくの数は分かるかもしれませんが、競走馬になれる馬は一握りです。
ただ、サラブレッドが屠殺を回避して生き残るために必要な3つのことのどれかに当てはまれば、生き残る可能性はグンと高まります。
競馬ファンだという人はさすがにこれくらいのことはうっすらではあっても知っていますよね❓️
意識していますよね❓️
意識せず、競馬の光ばかりを見て、買った馬券が当たるかハズレるか、それだけを楽しんでいるなんてことはないですよね❓️
例えば恋愛でも、良い部分も悪い部分も含めて好きになるのが本当の好きというものです。
騎手や調教師はそういう闇の部分を、この事実を理解した上で騎手や調教師を目指したのでしょうか❓️
それともそういう事実から目を逸らしていたのでしょうか❓️
気になるところです。
無事に競走馬になれたあと
早ければ2歳の6月からデビューです。
デビューするまでに色々な訓練を積んできました。
デビューしてからも速く走れるように調教(練習)します。
良い成績をおさめなければ屠殺場行きです。
ちなみに馬の2歳は人間でいえば中学生くらいなのですが、中学生の男子女子に物凄くハードな練習をさせ、オリンピック出場を目指すような過酷なトレーニングを競走馬は行います。
中学生が1年や2年以内にオリンピックに出て金メダルを取れると思いますか❓️
普通に考えたら無理ですよね。
でも競走馬はオリンピックで金メダルを取るくらいの活躍をしないと生き残れません。
競馬場で走っている馬たちは過酷な競争を乗り越えて競走馬になった優秀❓️な馬たちです。
学業で例えるなら、偏差値30が1年で東大合格する以上に厳しいのが競走馬になることくらい難しいかもしれません。
でも競走馬になれたとしてもオリンピックで金メダルを取るくらいの活躍をしなければ屠殺場行きです。(血統が良ければ乗馬や繁殖馬として生き残る可能性もありますが)
仮に金メダル級の成績をおさめて引退し、種牡馬になったとします。
一流の血統で一流の成績をおさめた馬なら種付け料も高く、人気が出て年間100頭~200頭の繁殖牝馬と交尾を行うでしょう。(ディープインパクトは一回の種付け料が4000万円だった)
一回交尾させるだけでディープインパクトの場合は4000万円も払わなければなりません。
スゴいですよね。
でもこういう馬ってほんの一握りの一握りです。
種牡馬になれたとしても、人気がなかったりすれば屠殺場行きです。
とにかくサラブレッドは生まれた瞬間から常に屠殺と隣り合わせの人生です。
とある牧場関係者の方が言っていました。
- 「屠殺場へ連れていくために車に乗せると、馬はそれを察して涙を流す。馬は人間の言葉が話せないだけで、人間以上に考えている」
長年、屠殺場へ連れていく馬を見てきた人だからこそ分かるのでしょう。
まぁこれくらいのことは競馬を好きだと思っている方ならご存じでしょうし、知っていてほしいです。(意識しているかは分かりませんが)
ブラック過ぎる競馬の世界
普通に競馬を見ていても、こういう部分って競馬関係者によって意図して隠されているので私たちの目には映りません。(基本的にどんな物事でも闇の部分は全部そうですが)
私たちの目に映るのは競馬の華やかな部分だけです。
毎週毎週屠殺が行われていても、そういう情報を流しません。
屠殺数も明らかにしません。
なかなか、いや、かなりブラックですよね。
競輪や競艇にはこんな面はありません。
他のスポーツでもありません。
競馬だけです。
競馬場に何万人とファンが集まっても、こういう部分を意識している競馬ファンはほんの一握りでしょう。
競馬関係者(騎手や調教師や馬主)でこの点に疑問を抱いている方はどれくらいいるのでしょう。
競馬ってこんなブラックな競技ですが、競馬の経済規模を考えれば無くなることはありません。
そもそも経済規模が大きすぎるからこそ、こういう闇の部分を見せたくないんです。
だから屠殺の事実や屠殺の数を公にしないんです。
競馬関係者からすれば、こういう面を見せるメリットがないからです。
華やかな部分だけを強調し、お金を落としてくれる競馬ファンが増えればそれでいいわけです。
騎手や調教師だって強い馬がいればいいわけです。
弱い馬に用はないんです。
競馬って生き物と生き物がコンビを組んで行うという珍しく、そして魅力のある競技に見えますが、現状を見れば馬は物扱いです。
光を浴びるのは騎手や調教師、馬主だけ。
例えば武豊は天才だ、すごい、ともてはやされますが、こういう部分に対して何を思っているのでしょう。
騎手や調教師は良い馬に乗って、良い馬を育てて、良い成績をおさめてお金をたくさん稼げればそれで満足なのでしょうか❓️
非常に疑問です。
競馬の裏を知ってほしい
どんな物事にも光と闇があります。
犬猫や家畜の殺処分や屠殺数は調べれば分かるのに、競走馬や競走馬になれなかったサラブレッドの屠殺数は不明です。(調べればある程度は知ることができるそうです)
子供の頃は意識しませんでしたが、大人になってからその闇の深さを意識するようになりました。
でも私は競馬を嫌いになることはありません。
なぜなら、競馬に命を救われたからです。
競馬は幼少期から20年間、私のそばにいます。
そんな私が競馬をギャンブル以外の視点で多角的に楽しもうと思った3つの理由がこちら。
良い部分も悪い部分も含めて私は競馬が好きですし、競走馬を応援したいですし、こういう屠殺される運命にある馬たちを受け入れる施設を作りたいとも思っていますし、こういう現状を一人でも多くの方に知ってほしいとも思っています。
知って意識しなければ、何も変わりません。
まずは競馬を好きな人も競馬に興味がない人も、こういう現状を少しでも意識してほしいです。
そしてそういう部分も含めて真に競馬を好きになってほしいですし、こういう闇の部分に疑問を抱き、自分なりにできることをしてほしいです。(例えば引退した馬を助ける活動をしているNPO法人にに募金するなど)
競馬の楽しみ方は人それぞれです。
ただ、競馬を好きだと言うのであれば、良い部分だけでなく、悪い部分も含めて好きになってほしいです。
悪い部分から目を背けてほしくはない。
だって、彼氏彼女の良い部分だけを見て、悪い部分からは目を背け、良い部分だけを好きになるなんてあり得ないですよね❓️
競馬は少し大きくなりすぎました。
JRAというものがちょっと強大になりすぎました。
まずは一人一人の意識が変わってほしいです。
競馬が無くなることはないでしょうが、だからといって陰の部分から目を背けていい理由にはならないです。
真の意味でより良いものになってほしいです。
最後に
あくまでこれは子供の頃から馬と競馬が好きな人間の個人的意見です。
様々な意見をいただき、私の知っているつもりだった部分もたくさんありましたし、無知な部分もありました。
もっと多角的に捉えてもっともっと学ばなければと思いました。
1つの意見(意見というか、中身のない薄っぺらい批判&嫌がらせ)を除き、その他の全ての意見から大いに学ぶことがありました。
貴重な時間を割いて意見を下さった方には感謝しかありません。
ありがとうございます。
とにかく私が強く思っているのは
- 競馬好きな人には競走馬に対しての感謝や敬意の念をもってほしい
- 陰の部分も感じてほしい
ということです。
そして
- 競馬はギャンブル目線以外でも楽しめる
ということも。
このブログのメインテーマは競馬をギャンブル目線以外でも楽しみ、学びに変えることなので。
少しでもサラブレッド&競馬に興味を抱いた方は競馬歴20年超の僕がオススメする競馬漫画ベスト3!!漫画から競馬へ!で競馬に触れてみてほしいです。