あなたは熱が出た時、どうしますか❓️
薬を飲んだり、熱さまシートを貼ったりしてその熱を下げようとして、仕事や学校に無理にでも行きますか❓️
それとも無理せず、薬や熱さまシートに頼らず、安静にして休みますか❓️
熱が出た時って基本的には無理に下げない方がいいです。
なぜなら熱が出る=体内のきんを退治しようとしているからです。
学校ならともかく、仕事ってなかなか簡単には休めないですよね。
人間だけでなく、馬も熱が出ます。
先日、現役最強馬のアーモンドアイという牝馬が熱を出し、香港遠征を取り止めました。
香港で行われる香港カップというレースに出走する予定でしたが、大事をとって取り止めました。
幸い、熱も引き、香港カップの代わりに有馬記念に出走することが決定したので、競馬ファンの私としてはめちゃくちゃ楽しみになりました。
有馬記念はファン投票が行われ、アーモンドアイは10万票以上を集めて1位です。
野球で例えるならオールスターのようなものです。
幸か不幸か熱が出たことで有馬記念参戦が決定しました。
私は嬉しいですが、本質的に見れば熱が出たり、体調を崩すというのは競走馬にとっては命取りです。
使えない馬は殺される
競走馬は走るために産まれ、生き残るためには他の馬より速く走らなければなりません。
良い成績を残せなければ殺されます。(全員ではありません)
競走馬たちはそんなことを知るよしもなく走っているのでしょうが、競走馬の世界は命がけの熾烈な争いが行われています。
産まれ落ちたその瞬間から競走馬になるために訓練され、無事に競走馬になればレースに出走し、ライバルたちと命を賭けた戦いを繰り広げます。
そんな命がけの世界で体調を崩すというのは本当に命取りです。
競走馬にも体質があり、丈夫な馬もいれば、虚弱ですぐ体調を崩す馬もいます。
優秀な父母から産まれた良血な馬でも、虚弱だとすぐに体調を崩し、まともに走ることができません。
そうなると、競走馬としては致命的です。
走るために産まれてきたのにすぐに体調を崩しているようでは、役立たずとして命を奪われるかもしれません。
ただ、良血な馬はその血を後世に残すため、繁殖馬として生き残れる可能性は高いです。
逆に良血でなくとも丈夫な馬は走る機会も多く、良い成績を残せる確率も上がります。
ただ、良血でない馬が故障続きで活躍できなければ、殺されるでしょう。
とにかく競走馬は活躍できなければ終わりです。
しかも競走馬として過ごせる時間は長くないです。
2歳でデビューし、早ければ4歳、長ければ8歳、9歳くらいまで走ります。
基本的に好成績を残した馬は4歳くらいで引退し、繁殖に入ります。
好成績を残せなかった馬や晩成型の馬は4歳以降もバリバリ走ります。
この短い時間を競走馬は命がけで走ります。
生きるために。
競馬=ギャンブルだと思ってなんとなく見ている人、ギャンブル目線でしか競馬を見ない人は、視点を変えて見てみるとまた違った感覚で見れます。
競馬ほどハードで闇の深いスポーツ、競技はないでしょうね。
では人間はどうでしょう❓️
ちょっと熱が出たり風邪で体調が悪くなっても「命がヤバイ!」なんて思いませんよね❓️
競走馬と違い、文字通りの命がけの世界で生きているわけではないので。
そう考えると、人間って平和です。
恵まれています。
もし、自分が人間ではなくサラブレッドとして産まれていたら、産まれたその瞬間から命がけの戦いが始まります。
- 第一関門 無事に競走馬になること。
- 第二関門 競走馬として勝ち上がること
- 第三関門 勝ち上がってビックなレースに勝ち、引退後の安泰な生活を手に入れること
とりあえず第一と第二関門を突破しないと殺されるので、そこは突破したいと頑張るでしょう。
こんな風に視点を変えて考えてみると、改めて競走馬の世界の大変さ、怖さを思い知らされ、人間がいかに平和かを実感します。