あなたは競走馬が引退したあと、どういう人生を歩むかご存知ですか?
競馬を知っている人ならある程度理解してると思います。
そんな今回は、幼少期から競馬が大好きな僕の勝手な独自の考え?などを交えながら、引退後の競走馬のことを考えてみました。
▲記事の信頼性
Twitter→@takuya121818
▲記事の内容
競馬に興味がある女子はむはむさん。最近競馬のことが少しずつ分かってきて好きになってきました!でも、チラッと引退後の馬のことを見て……ちょっとショックでした。はむはむその気持ち、分かります。昔は意識して[…]
競走馬を引退した馬たちのことを色んな角度から考えてみた
今回は、幼少から競馬が大好きで、かれこ!競馬歴23年を超える僕が、競走馬の引退についてあれこれ考えてみました。
競走馬になるために生産されているサラブレッドは、この世に生を受けたその瞬間から、競走馬になるという人生が始まります。
訓練を積み、無事に競走馬としてデビューできると認められた馬たちは、競走馬としての人生がスタート。
早ければ2歳の夏にデビューし、良い成績を残している馬は繁殖を見据えて4歳で引退することも。
逆に成績が悪い馬は、少しでもお金を稼ぐ&良い成績を出すために現役の期間が長い傾向にあります。
そして、良い成績を残した馬たちは繁殖馬として悠々自適の第二の人生を送り、そうでない馬たちは乗馬になったり食肉になったり……。
そんな競走馬の引退ですが、なかなか闇が深いです。
競走馬は引退後にどこへ行く?
先ほどチラッとお話ししましたが、引退後は
- 繁殖馬
- 乗馬
- 誘導馬
- 功労馬
- 屠殺
など、その馬の残した成績や血統によって異なります。
とりあえずG1を勝ったような馬は、まず間違いなく繁殖馬になります。
特に牡馬。
G1を勝っていたり、血統が良い牡馬は繁殖馬として子孫を残していきます。
例えば、ディープインパクトの子で、圧倒的なレースぶりを見せていたシルバーステート。
この馬はG1どころか、重賞を勝つこともなく引退しましたが、血統の良さ&底知れぬレースぶりが指示されて繁殖入り。
人気を集め、初年度は191頭の牝馬と種付けを行いました。
現役時代に良い成績を収めていなくても、こういう形で繁殖馬になることがあるんです。
逆に、良い成績を残したけど血統がイマイチ……という牡馬は、繁殖馬になれたとしても、良い産駒を残せない可能性が良血馬より高いです。
例えばキタサンブラック。
圧倒的な成績と注目を浴びた名馬です。
が、特に良血というわけではないので、ディープインパクトのような種牡馬としても大活躍!!とはいかない気がします。
少し話が逸れましたが、こんな感じで競走馬は引退後に色々な道に進むんです。
ただ、繁殖馬になれる牡馬なんてほんの一握りしかいません。
大きな声では語られていませんが、多くは屠殺される運命です。
競走馬になるために生産されているサラブレッドは、とことん人間に使われるんです。
競走馬としてはもちろん、競走馬になれなかったり競走馬として良い成績が収められなくても食肉になったり、肥料になったり……。
ムダがないんです。
もし、彼らに「良い成績を残さなければ殺されるかもしれない」という自覚があったら……どうなるんでしょうね。
火事場の馬鹿力を発揮して良い成績を収める馬もいれば、メンタルがやられて病んでしまう馬もいるかもしれません。
とにかく、競走馬は走ることがメインですが、走って終わり!ではないんです。
全ての馬が「おつかれさま!」といって引退後にのんびりできるわけではないので……。
人間のように自由に引退後の進路を選ぶこともできませんしね。
競走馬は「まだ引退したくない」と思っている?
当たり前ですが、競走馬の引退は人間が判断します。
騎手や調教師、馬主などが話し合って決定するんです。
仮に競走馬自身にまだ走りたいという気持ちがあったとしても、そんなことは関係ありません。
例えばコントレイル。
この馬は2021年のジャパンカップでの引退が決まっています。
まだ4歳なのに。
まぁコントレイルは無敗で3冠を達成していますし、良血馬でもあるので、早い段階で引退して種牡馬として数多くの子孫を残す道に進む感じです。
でも、もしかしたらコントレイルはまだ走りたいと思っているかもしれません。
まだ4歳ですし、能力もズバ抜けています。
あと1年ほど現役を続ければ、G1を3つくらいは獲れるでしょう。
それでも、この引退というものは競走馬自身にはどうしようもありません。
まぁコントレイルの第二の人生はバラ色なので問題ありませんが、ほとんどの馬はG1どころか、オープン馬にすらなれずに引退していきます。
そして、彼らにバラ色の人生は待ち受けていません。
運が良ければ生き残れますが、多くの馬は屠殺されます。
まぁ馬たちはそんな事実を知る由もないですし、「お、もう引退か。これからのんびりできるな」なんて思っているかもしれません。
でも、散々走らされた挙げ句、成績が悪ければ「お前の馬肉をよこせ!」と言わんばかりに屠殺されるんです。
なかなか厳しいですよね。
頑張って必死に走っても、競馬の世界は結果&血統が全てなんです。
努力の過程なんて一切評価されません。
血統が全てっていうのも悲しい現実ですよね。
優秀な父と優秀な母から産まれた馬は、それだけで価値があって特別視されます。
仮に良い成績が残せなくても繁殖として生き残れる可能性も高いです。
逆に、ショボい父とショボい母から産まれた馬は、速く走れる可能性が低いです。
さらに血統までイマイチなので……屠殺される可能性も高まります。
人間の世界では血統というものは特に意識されませんし、そもそも色々な選択肢があるので、自分に向いている何かを見つけることができる可能性も高いです。
競走馬とは違って、血統よりも努力の方が大切ですしね。
でも人間と違って過酷なんですよ。
彼らが殺されると分かっていれば……「まだ引退させないで」「もっと頑張るから」なんて思うのかもしれませんね。
逆に「もう疲れたから殺してくれ」と思う可能性も……。
競走馬の引退と人間の引退の違い
引退と一言で言っても、競走馬の引退と人間の引退では大きく意味が異なります。
ザッと違いを挙げてみると
- 引退する時期を選べるか
- 引退後の進路を選べるか
- 引退=生きることからの引退になるかどうか
この3つが特に違います。
順番に見ていきましょう。
競走馬の引退
これは先ほどからお伝えしている通り、競走馬を引退=走るという競技生活に終止符を打つことです。
そして、繁殖馬や乗馬、誘導馬、屠殺……という第二の人生に進みます。
この引退後の第二の人生を選ぶことできませんし、引退する時期を決めることもできません。
全ては人間の言いなりなんです。
ドラえもんのほんやくコンニャクが存在したらまた別かもしれませんね。
もしほんやくこんにゃくが存在したら、まぁかなり殺伐とした競馬界になるでしょうし、競馬自体の存在が無くなるかもしれませんが……。
その辺はこちらに僕の考察を書いてみたので、気になる方は是非。
さらに、競走馬の引退と人間の引退で一番違うのが……生きることから引退する可能性です。
分かりやすく言うと、引退して命を奪われるかどうかの違い、ということですね。
人間の場合は、競技から引退しても命を奪われることなんてありません。
- 野球
- サッカー
- バスケ
- バレー
- テニス
なんでもいいですが、現役を引退しても、好きな人生を歩めます。
とにかく、選択肢は無数にありますし、殺されるなんてことはあり得ません。
でも、競走馬の場合は違います。
多くの馬は屠殺されるので、引退=生きることからの引退になる可能性が高いんです。
競走馬になるために人間に生産されたはずなのに、良い成績が残せなければその人間の手によって命を絶たれる……。
ん〜、なかなか……。
まぁこれは競走馬に限ったことではないですけどね。
競馬だけを特別扱いするつもりはありませんが、幼少の頃から競馬に触れている僕としては、なかなか厳しい現実だと感じます。
競馬に興味がある女子メンタリストDaiGoさんの発言が非難されていました。全ての命は平等とか、優劣があるとか、色々な意見があると思いますが、本当に平等なんですか?「全ての命は平等だ!!」という発言をしてる人もいました[…]
人間の引退
では、人間の引退はどうでしょう?
確かに、言葉足らずでしたね。
人間って色々な職種に就いていますよね。
例えば、競馬なら
- 騎手
- 調教師
- 厩務員
競馬関連の職種の代表でしょうか。
他にも人間の仕事なんて無数にありますよね。
スポーツに限らず、将棋の棋士、アーティスト作家……。
挙げればキリがありません。
そんな様々な職種に就いて働いている人間は、その職種から引退する時期は基本的に自ら決めることができます。
さらに、引退後にどんな仕事をするかも自由に選択可能です。
昔と違って、SNSや動画などが普及した影響で、昔以上に選択肢が増えましたし、第二の人生を充実したものにできる可能性もかなり高いです。
そして、当たり前ですが、競走馬のように殺されることなんてありません。
騎手としては成績がどれだけ悪いとしても、命まで奪われることはないんです。
騎手としてダメでも、調教師や厩務員、もしかしたら競馬YouTuberとして活躍できるかもしれません。
一つがダメでも、無数にある他の選択肢を選びとって成功できる可能性があるんです。
競走馬の引退とは雲泥の差ですよね。
そう考えると、人間ってめちゃくちゃ恵まれています。
自由に色々なことにチャレンジできますし、どれだけ失敗しても命まで奪われることはありません。
こんな視点で考えてみると、「たった一度の人生をなんとなく生きているのはもったいない」と僕は感じました。
そんな風になんとなく生きていたら、競走馬に対して申し訳ないと思ったんです。
- 「お前らさ、俺らと違って自分の好きなように自由に生きれるのに、なんで鎖に繋がれたような生き方してるの?なんで自ら鎖に繋がれようとするの?」
なんて思われるかもしれませんからね。
こんな感じで、引退という部分を考えてみても、競走馬と人間とでは全く違うんです。
あなたはこんな視点で考えたことがありましたか?
最後に:競走馬の分も自由に生きよう
今回は競走馬の引退について少し考えてみましたが、「人間がいかに恵まれているか」ということが分かったのではないでしょうか。
そして、引退後の闇も。
競馬の闇の部分を知ってほしい&そういう部分を含めて競馬を愛してほしいです。
そして、競走馬に比べて圧倒的に恵まれている人間という立場を活かして、もっと色々なことにチャレンジしよう!!そんな風に感じてくれれば嬉しいです。
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